Day10 足踏み
何もない宿にも自販機はある。コーヒーを買い、優雅(?)に朝ごはんの最中に、宿の管理人登場。朝の挨拶を済ますと、「もう8時だ、出て行け」との宣告。いや、確かにそう書いてあるけど、外真っ暗だし。。。怒られるのは嫌なので、そそくさと準備し、8時半には出る態勢に。念のため別れの挨拶をすると、「君はサンティアゴの先に本当のゴールがあることを知っているか」と聞かれ、「ほへ?」という顔で返す。ふと、サンティアゴから西へさらに進んだFisterraのことか、と分かる。かつて、地球が球体ではなく、フラットな世界だと思われていた時代に、"地の果て"と言われたところ。そこに行くことが本当のゴール、という説があることは知っている。そう話すと、「そこもいいが、そこではない。」と、おもむろにメモを始める。
San Andrés Teixidoと書いてある。ここに行くと、世界が変わる、自分が生まれ変わる、と教えてくれた。ここは初耳だ。フムフム。
行ってみたいが、さすがにその時間は今回なさそうだ。いつか行ける日まで、覚えておこう!
朝靄の中、今日も歩く。
Camino最大派閥「フランス人の道」との合流地点Melideに到着。本当はここで昼ご飯を食べたかったが、思いもかけず早く着いてしまい、まだランチには早いとのこと。コーヒーだけ飲んで先に進む。
Melideを過ぎて、確かに人は増えた。とはいえ、今日1日歩いて6人。まぁ、この10日間で瞑想ブラザーズを含めて3人しか会っていないことを思えば、増えたは増えた。
ただし、大きく変わったのは、ゴールが近付きテンションが上がるのか、落書きが増えること。
ここまで、この道しるべが命綱と言っても過言ではなかった中、この道しるべへの落書きを見る度にがっかりしてしまう。どうしてこうなるのか。
サンティアゴまで残り50キロを切り、いよいよゴールが近付く。今日出来るだけ長く歩いて、明日はゴールから5キロ手前の丘で寝て、朝日に照らされるサンティアゴを見る、という計画を立てながら歩く。
途中の街、Azruaにてランチ。もう14時過ぎなので宿を押さえておかないと、と店のwifiにつなぎ、今日の目的地にある宿へ電話、、、すると、なんと今日は休みだという。その近辺の宿に電話してみるも、軒並み休み。どうなってるんだ! さすがにそれ以上先には行けない。
幸いこの地には、たくさんのアルベルゲがある。
これでも一部のみ。。。
今日はこの街に泊まり、明日また頑張ろう。
こんなにいい天気なのに、まだ日も高いのに、歩けないなんて。。。これもまた運命。