sanpo@Spain

さくせん ▶︎いのちをだいじに

Day12 最後の5キロ

昨夜はジョンさんの激しいイビキに驚きつつも、自分も疲れが溜まっているのか、バタンキューで寝てしまった。

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朝ごはん。オレンジは今日もおいしい。

スーさん、ジョンさんも揃って、それぞれ朝ごはん。夕飯を食べ損ねたスーさんは、朝からカップラーメンを食べている。

 

ジョンさんとスーさんは「フランス人の道」を歩いてきたとのこと。雪大丈夫だったか聞くと、2人とも雪って何?みたいな反応。どうやら雪で大変だったのはCamino Primitivoだけらしい。雨もほとんどなかったらしく、同じCaminoでもずいぶんと違うものだ。

 

日が出てくるまで出発を待とうとしていたら、警備の人に8時過ぎてるよ、と追い出された。ガリシア州のアルベルゲは全体的に時間に厳しい。

 

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今日も朝焼けがきれい。しかしながらずいぶんと寒い。足元の草に霜が降りていた。

 

サンティアゴまでは5キロ。1時間ほどで着いてしまう。少しずつ車が増え、ロードサイドに店が増え、街に入ったと思い知らされる。

 

途中、ジョンさんに会う。これが3回目のCaminoだというジョンさんから、12時から大聖堂で巡礼者のための礼拝があることを聞き、せっかくなので行ってみようと思った。

 

あっという間にサンティアゴデコンポステーラに到着。バチカンエルサレムと並ぶキリスト教の三大聖地の1つと言われる。どんなところなのか。

(三大○○は日本人が好んで使う、と聞く。確かに日本人は結構多く見かけた。かくいう自分も、これでキリスト教の三大聖地には全て行ったことになる)

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ここがCaminoの終点。目を上げると、そこには大聖堂!

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工事中の門。正面からは入れず、横の入り口から入ることになる。

 

礼拝に参加したものの、スペイン語の説教は何を言ってるか分からない。この旅を通して、スペイン語を少しでも分かるようにしておけば良かったと痛感した。

 

その後、巡礼者向けの事務所に行き、巡礼証明書を発行してもらう。証明書の発行のためには、ここまで溜めてきたスタンプが必要となる。

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たかが書面、とは言えなかなか感慨深い。

 

これにて、僕のCaminoは終了となる。ジョンさんにお礼を伝え、別れの挨拶を済ませる。すると、遠くから、オーイ、と聞こえる。振り返るとそこには、この3日間で6回もすれ違ったおじさん。名前も知らないが、会う度に肩をベシベシ叩いてくる陽気なおじさん。泊まっている場所も違うのに、まさか3日連続で会うなんて。。。不思議な運命だ。

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ベシベシおじさんの背中。

 

あっという間の12日間だった。12日間も経っていることが信じられない。もう牧草が発酵する酸っぱい臭いや、アルベルゲに到着して扉を開ける瞬間の何とも言えない緊張感、雨でずぶ濡れになりながら入ったバルで飲んだカフェコンレチェの味が懐かしく感じる。毎日何が起こるのか予想が付かなくて、月並みな言い方だけど、とてもドキドキする12日間だった。

 

さぁ、今夜は祝杯だ!何を肴にビールを飲むかな!