Day8 番犬
父親にうなぎを買ってきて、と頼まれる夢を見て、目が覚めた。目が覚めて、あぁ、今スペインだった、と思い出す。
朝9時に出発。今日は足が快調だ。始め1時間は登りの道であるものの、あとはほぼフラットな道。雨は降っているが、気になるほどではない。つまり、快調。足は快調なれど、携帯電話とバッテリーは冬眠に入った。日本も寒いと聞くが、スペインも寒い。
今日も牧場の中を歩き続ける。スペインを歩いていて、牛と馬と羊と鶏を多く見た。それから、犬。北スペインに牧場が多いことも関係あるのか、ほぼ全ての犬が優秀な番犬。とても責任感が強く、家の敷地に近づく僕をワンワンと吠えて、家を通り過ぎた瞬間に静かになる。写真でも撮ろうしようものなら、家の中から飼い主が出てくるんじゃないか、というくらいの勢いで吠え出す。なので、彼ら彼女らの勇姿を撮ることはできない。
そんな中、今日見た番犬はなかなか珍しく、屋根の上で見張っていた。人が近付くと、屋根から塀を伝い、近くに寄って吠える。地面に降りることもできるようなので、好きこのんで屋根の上にいるようだ。
この屋根の上の番犬の向かいに、無人の休憩所があり、そこでランチ。自販機に、生ハムのサンドイッチがあり、どんなものかと思いながら購入。2ユーロ。
ご丁寧にトースターもあったので、そこでしっかり温める。思ったより、だいぶおいしい! 生ハムなので塩味もあって、温かさに癒される。これ、悪くないなぁ。
今は当たり前のように見ているドラクエのような風景。しかし東京に帰ったら、ずいぶん遠い世界にいたんだな、と思うのかもしれない。今の内にちゃんと目に焼き付けておかないと、もったいない。
そして今日の目的地は、城壁に囲まれた都市Lugo。
エルサレムかトレドのような街並みかと思いきや、城壁の中は広いものの、普通の街並み。ただ、城壁の上を歩いてみると、なかなか見ることのない屋根風景。
やっぱり珍しいところに来たものだ。